256GB USBからデータ復旧
先日、イーハンズ秋葉原本店にて大容量USBメモリの256GBUSBメモリからデータの復旧を行いました。
今となっては、256GBUSBメモリは珍しくなくなりましたが、発売当時は大容量USBメモリとして騒がれた256GBのUSBメモリです。
メモリの型番は、Super Talentの256GB USBメモリです。高速通信のUSB3.0に対応しています。
物理故障?論理故障?
当店へご相談頂く前に、近所のデータ復旧のお店へご相談頂いたようですが、論理故障と診断され、データ復旧が出来なかったとのことです。
詳細は特に伺わなかったとのことですが、他店では復旧作業が出来ず基板自体が壊れている「物理故障」と診断され、当店へご相談をいただきました。
肉眼でUSBメモリの外観を確認しますが、特に破損や損傷跡は見受けられませんでした。
USBメモリの「物理故障」
早速、USBメモリの状況を確認するため、ケースを外して基板の状態にします。
このタイプのUSBメモリは、ノック式(ボールペンのノック部分のようにカッチと押すとUSBが出て来るタイプ)のUSBメモリで、戻す時にはバネの力でコネクタが中に戻る構造になっています。
バネが原因で物理故障することも
以前に別のメーカのUSBメモリを復旧した際に、この内部のバネが原因で基板と接触してしまい、物理故障を引き起こして、データが読めないUSBメモリを復旧したことがあります。
今回も該当するかはわかりませんが、バネなどの問題も含めて精査します。
USBメモリ基板の確認
USBメモリ基板の取り出しが完了いたしました。
USBメモリ基板だけにして、基板上にショート等が無いか確認します。以前、バネが原因でUSBメモリが物理故障していた時は、基板がショートしてコゲている状態でした。
肉眼では小さすぎて鮮明に見せない為、電子顕微鏡で基板上のチップ部品に不具合がないか目視検査します。
特に基板の表面上には、目視でわかる障害はありませんでした。
次に、専用の装置にかけてUSBメモリの状態を確認します。
USBメモリを専用の装置にかけてみた所、USBメモリ上の基板と正しく通信が出来ておらず、USBのタイプや容量なども認識出来ない状態でした。
USBメモリが上記のように全く認識されない状態でした。
正常のUSBメモリであれば下記のように、容量や形式などのステータスが確認できます。
容量や形式なども確認出来ないことから、データを保存シているメモリチップまで正しくアクセス出来ない状態ですので、メモリチップ部分を確認します。
USBメモリの故障箇所
USBメモリを通電状態にして検査をしてドコの箇所で不具合が起きているかなど、詳しく検査を行います。
検査をシていた所、USBのコネクタや基板、USBメモリのコントローラーICには問題がなく、メモリーチップがおかしい可能性が高くなってきました。
メモリーチップが壊れている場合、データを保存している箇所の為、データが生きていない可能性が高くなってきました。
望みが低くなってきますが、念のためにデータチップ確かめてみます。
USBをPCに挿しっぱなしが原因!?
メモリーチップを良く検査した所、メモリーチップと基板はくっついている接合部分のはんだボールの部分に不具合があることが判明しました。
写真では見えにくいですが、メモリチップのはんだボール箇所がハンダ割れ(ハンダ欠け)している状態でした。
おそらく、PCにつなげっぱなしの状態で長く使い熱や振動・衝撃などで壊れたのでは無いでしょうか。
PCに挿しっぱなしで使うのは危険かもしれません。使用しない時は抜いておく方が安全ですので、挿しっぱなしは避けた方が良いかと思います。
USBメモリ復旧のご相談先
USBメモリ復旧でお悩みの方は、お気軽に秋葉原のイーハンズへお気軽にご相談ください。