マザーボードが通電しない
マザーボードが通電しない症状の修理を行いました。
マザーボードが正しく通電しないため、電源が入らず起動しないパソコンのマザーボード修理を行いました。
このパソコンの型番はASUS F554Lで、海外で購入されたパソコンとのことです。キーボードがイタリア語になっています。
まず、ACアダプタを接続しても「通電しない」状態で充電ランプも光りません。電源スイッチを押しても、通電していないため、全く反応しません。
通電していないため、DCジャックやマザーボードが原因で通電しない可能があります。まずはどちらの故障か切り分けをするため確認をします。
故障個所切り分けのために、電源装置でパソコンにどのように流れているかを計測します。
計測したところ、電気は流れているが、正しい量が流れていない状態でした。
しかしマザーボードまで正しい電気の量が通電していないのため、通電ランプが光らず電源も入りません。
電気は流れているため、DCジャック故障ではないことが確認できました。
マザーボードの通電状態を確認
マザーボードが正しく通電しない原因を特定するため、F554Lを分解して故障箇所を特定することにします。
この機種は、裏蓋を開けるだけの簡単に分解できるタイプでは無いため、キーボード側から順番にマザーボードを外していく必要があります。
キーボードとキーボードベゼル、ケース等が取り外せました。また、内蔵式のバッテリーも忘れずに外します。
F554Lのマザーボードの診断
F554Lのマザーボードが取り外せたら、念のためにDCジャックを検査します。今回はDCジャックに特に不具合はありませんでした。
次に、DCジャックから続いている電源回路まわりを診断します。電気を遮断下状態で各部品のチェック、さらに通電状態で電気が正しく流れているか、念入りに手作業でひとつひとつ地道に故障箇所を探していきます。
マザーボード上の故障箇所を発見
念入りにマザーボード上の回路をひとつひとつ探っていた所、怪しい動作をしている箇所を見つけました。
まず、電源回路周りのチップコンデンサが幾つか壊れている状態でした。このコンデンサが壊れているため、マザーボードが通電しない状態の原因の一つと思われます。
家電やデスクトップパソコンなどに使われている、大きなサイズのコンデンサであれば肉眼でもわかりますが、ゴマ粒サイズの極小チップコンデンサの為、肉眼での故障の判断はできません。
マザーボードの修理を開始
これらのコンデンサが壊れていましたので、故障しているコンデンサ以外にも、ダメージを受けてそうなコンデンサも予防策として一緒に交換します。
また、チップコンデンサ以外にも、怪しい動きをしている電源関連のMOS FETチップが故障しておりました。
この電源関連のチップも交換しないと正しく動作しません。一度このチップを基板から取り外す必要があります。
このチップは裏面や端子部分がハンダでしっかりと基板に張り付いております。ハンダゴテで無理やり剥がすと基板を損傷させてしまう恐れと、時間が掛かる為、専用の装置と工具で取り外します。
チップの取り外しができたら、壊れていないチップへと交換します。
コンデンサやチップなどの交換が済んだら、他の回路に故障がないかしらべます。
特に問題がないようですので、マザーボードを仮組立で検査します。
いままでマザーボードが通電しない、電源が入らなかった、F554Lのマザーボードが電源が入るようになりました。動作にも問題がようですので、組み立てて修理完了です。
F554Lのマザーボード修理完了
組み立てが終わりましたら、再度正しく電源が入るか、何度も繰り返し起動を試みます。さらに最終的にパソコンに様々なテストや負荷を掛けてモニタリングします。
問題が無ければ、これでF554Lのマザーボード修理が完了です。
マザーボード修理おまかせください
ASUSのF554Lや、その他メーカのマザーボードも修理可能です。お気軽にマザーボード修理をご相談ください。イーハンズでは、「マザーボード交換」ではなく、マザーボード自体を「修理」するので、マザーボード交換よりも低価格で対応が可能です。
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