NEC LZ650/TSSの電源が入らない
NEC LaVie Z LZ650/TSSの電源が入らない症状の修理を行いました。
正確には電源は入るのですが、電源スイッチを押して電源が入っても1秒程ですぐに電源が落ちてしまう症状です。
ACアダプタを変えても同じ症状で、一度、当店以外のパソコン修理店にてCPUファンを交換されたようですが、症状が改善されずパソコン修理自体を取りやめたとのことです。
その後、当店へお持込にてご相談を頂いた案件になります。
LZ650/TSSを分解・修理
電源を入れて1秒程で電源が落ちてしまうことから、ファンが原因による熱暴走による不具合にしてはあまりにも早すぎるように感じます。
マザーボードなどのパソコンの電源回路関係など、他の不具合の可能性も疑い、パソコンを分解して故障箇所の特定と修理を行います。
LZ650/TSSのマザーボード修理
実際にLZ650/TSS自体のパソコンを分解していきます。LZ650/TSSは裏蓋を開けレバマザーボードが出て来る形状になっており、パソコンの裏面から分解していくタイプです。
早速、パソコンの裏蓋を外してマザーボードを見えるようにします。
LZ650/TSSのマザーボードが見えてきました。内蔵バッテリーや、CPUファンも見えてきました。
この裏蓋を開けた状態で、一度電源を入れてみて状態を確認してみます。
CPUファンには異常なし
電源を入れた所、CPUファンの動作にも問題が無く、ファンから異音なども聞こえませんでした。
しかし、パソコンの電源を入れた直後、すぐにパソコンの電源が落ちてしまう為、長時間ファンを起動させたまま検査することができません。
念のために、ファンを取り外した状態で、ファンに検査電源を送り、ファン単体を作動させ長時間動作チェックを行います。
検査用の電源で、CPUファンの動作確認を行いましたガ、特に動作には異常が見当たりませんでした。
内蔵バッテリーも異常なし
念の為に次に内蔵バッテリーを外した状態で、ACアダプタだけでも動作確認を行いました。やはり症状は変わらない為、内蔵バッテリーも特におかしい所はありませんでした。
パソコン自体(M/B)の故障
CPUファンを検査した所、ファンには異常が無く、内蔵バッテリーも異常がなかったため、そうなると最終的に残っているのは、パソコンのマザーボードの不具合が濃厚になってきました。
パソコンからマザーボードだけを取り外して検査することにします。
パソコンから取り出したマザーボードを一つ一つ不具合箇所を検査していきます。
電源回路の不具合
マザーボード上の電源回路をひとつひとつ検査をした所、多数の電源回路上でショート(電気が通電してはいけないところに通電)している状態でした。
通常では有り得ない状態の為、電源回路や電源回路とつながっている何処かの部分の箇所がおかしくなっている可能性があります。
ノートパソコンのマザーボード上には、肉眼で細かく確認するのは難しいほど小さな1-2mm程度の部品が数百個程付いているため、電子顕微鏡でひとつひとつ故障箇所を探して行きます。
不具合箇所を見つけたら、パソコンのマザーボード修理を行います。
顕微鏡で不良箇所を検査
この電子顕顕微鏡で一つ一つ検査をした所、数カ所おかしくなっている部品を発見し、特にマザーボードの端にある回路上の箇所は派手に損傷しておりました。
異物の混入が原因!
更に細かく部品の状態と、回路の状態を確認するため、電子顕微鏡で詳細を確認します。
電子顕微鏡で確認した所回路上がコゲており、更に毛のような物が付いております。
この毛が接触しては行けない箇所に接触し、基板をショートさせたなど様々な原因が考えられます。
基板の洗浄で状態確認
まずは基板の状態を確認するため、この損傷箇所を専用液剤で洗浄し、基板クリーニングを行います。
クリーニングを行った所、ゴミやカスなどがなくなり、基板の状態が確認しやすくなりました。
基板をクリーニングした所、特に基板に断線などは起きておりませんでしたが、チップ部品が壊れている状態でした。
このチップ部品を交換し、更に他の電源回路上で断線を引き起こしている所があるため、その断線した回路も補修します。
LZ650/TSSのパソコン修理完了
マザーボード補修が完了したら、組み立てて電源を投入し電源が切れないか確認します。問題がなければ、これでパソコンの修理が完了です。
パソコン修理なら
マザーボード上の回路補修によりパソコンの修理が完了しました。当店では、Lavie Z以外のパソコン修理も幅広く行っております。
パソコンの修理やトラブルでお困りの方は、秋葉原のイーハンズへお気軽にご相談ください。
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